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たまごの豆知識

卵の賞味期限

けんぞう先生のたまごゼミナール

卵の賞味期限とは何を意味するものか、賞味期限の算出根拠はどのような考えに基づくものか、理解してみましょう。

卵の容器に記されている日付って賞味期限だっけ? それとも消費期限?
僕、知ってるよ。それは賞味期限だったはず。たしか「おいしく食べられる限界」だから少しくらい過ぎても平気なんじゃないの?
たま三郎くん、それは違うよ。
劣化が比較的遅い食品の場合は「賞味期限」、こちらは美味しく食べることができる期限を指しますので期限を過ぎても食べられなくなるわけではありません。
お弁当やサンドイッチのように傷みやすい食品には、期限を過ぎたら食べない方がよい「消費期限」。
ただ卵の賞味期限はこれとは違った意味で使われていたように思います。
卵の賞味期限とは、生で食べられる期間という意味で、ただし冷蔵保存した場合に限ります。
食中毒菌であるサルモネラ・エンテリティディスに汚染した卵が存在します。ただ菌数は卵 1 個あたり数個から十数個程度と少量で、健康な人ならば喫食しても問題ありません。ところが一定期間を経ると卵黄膜の強度が低下して透過性が増すため、栄養豊富な卵黄に含まれる鉄分などの栄養素が卵白に漏れ出し、卵内で急激な増殖を起こしうることが判明しました。

鉄はほとんどの生物の生存と増殖に不可欠な元素と聞いたことがあります。
つまりサルモネラにとって卵黄はごちそうなんだね!
僕は卵白も卵黄もどちらも大好きだよ。
たま三郎くんの好みはさておき、卵の賞味期限の意味は分かりました。
それでは賞味期限を過ぎた卵はどう扱えば良いのでしょうか?
ラベルにも書かれているように、充分に加熱して調理しましょう。
ひびが入っていた場合は賞味期限の前後によらず、加熱してお召し上がりください。